「東高西低」傾向を強める検察人事

2004年8月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

法務省を中心とした「東京組」が関西検察の枢要ポストを占めつつある。きっかけは二つの逮捕劇だった――「関西は東京に制圧された」 任官生活の大半を関西で送ったある検事は、そう吐き捨てて唇をかんだ。 長らくタブーだった「食肉のドン」浅田満の逮捕を指揮する一方で、中堅ゼネコンである旧・森本組の約一千億円にものぼる粉飾決算事件を摘発するなど、今年に入って大阪地検の存在感は大きい。だが、一見華々しく見える実績の陰では、大阪地検を中心とした関西検察の地盤沈下が着々と進んでいるのだ。 関西の要職に続々と送り込まれる東京地検のエリート検事たち。その背景には、長年続いてきた「関西検察」のシステムを破壊し、東京のコントロール下に置こうとする中央の思惑がある。苦虫を噛み潰す関西の検事たちからは「(東京に屈服する)他に関西検察を救う道はない」との冷めた声も漏れているのが実情だ。 そもそも関西検察とは何か。 検察人事は東西を分ける裁判官人事を参考にしたとされ、長年、法務省(=本省)がある東京回りと、大阪回りに分けられてきた。関西検察とは、狭義では、高等検察庁(高検)のある大阪を筆頭にした神戸、京都、大津、和歌山、奈良の各地検を指すが、広くは四国、中国も含む。ちなみに九州は東京の「直轄地」だ。

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