三菱東京・UFJが怯える「巨大外銀の影」

2004年9月号
エリア: 日本

世界的な「銀行巨大化」のうねりは、日本の新メガバンクさえ押し流す力がある。統合の舞台裏では外銀と再編仕掛け人たちのキナ臭い動きが……。 三菱東京フィナンシャル・グループとUFJグループは八月十二日、銀行、証券、信託の各部門を含め来年十月一日に全面統合するとの基本合意に達した。金融庁の検査を契機に大口融資先の資産査定厳格化を求められ、窮地に陥ったUFJは経営危機寸前に追い込まれていた。 一度は住友信託銀行に信託部門を売却するとしたが、これを白紙撤回し、三菱東京の元に走る迷走の末の統合。その過程では住友信託が契約履行を求めて東京地方裁判所にUFJの第三者との交渉禁止の仮処分を申し立て、地裁がこれを認め、三井住友フィナンシャルグループも統合に名乗りを上げ、そして東京高等裁判所が地裁判断を取り消すというドタバタ劇もあった。 今後はUFJの資産内容の洗いなおしや、店舗統廃合などのリストラが焦点になる。「ゴタゴタがお家芸のようなUFJと一緒になって大丈夫なのか」(市場関係者)。そんな皮肉は聞こえてくるが、ようやく事態は落ちついたようにも映る。しかし三菱東京とUFJの統合の背景には、姿の見えない黒衣たちの蠢きも感じられた。そして彼らの息遣いは基本合意を迎えた今も、いまだに消え去っていないのである。

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