なぜ「チェイニー問題」はブッシュを悩ませたのか

執筆者:アレクシス・シメンディンガー 2004年9月号
エリア: 北米

著しくイメージダウンしたチェイニーを副大統領候補に留めるべきか、それとも大胆な方針転換をすべきか。共和党内部の意見は割れた。[ワシントン発]現在、米副大統領ディック・チェイニーは、ブッシュ大統領の再選に向けて精力的に全米各地で選挙運動を展開中だ。そして大統領やチェイニー自身、またブッシュ再選を支援する各種団体も含め多くの共和党員は、今後もチェイニーがブッシュとコンビを組む副大統領候補として、大統領に寄り添うことは間違いないという。 だが、こうした主張も、八月半ばの時点で、ワシントンに根強く広がる疑念を払拭するには至っていない。民主党の大統領候補ジョン・ケリーと、カリスマ的人気を誇る南部出身の副大統領候補ジョン・エドワーズの手強いチームを相手に大接戦を演じるなかで、ブッシュが大胆な方針転換に打って出ないともかぎらないからだ。

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