日本と手を結ぶボーイングの「弱み」

2004年9月号
エリア: 北米 日本

7E7の共同開発が、日本航空機産業のレベルアップの結果なのは間違いない。だがボーイングには、日本勢頼みとならざるを得ない事情もある。[シアトル発]華やかなのは日本絡みの話題だけなのか。米ボーイングが二〇〇八年の就航を目指して開発中の次世代主力旅客機7E7。日本各社がエンジンや機体の共同開発にこれまでにない規模で参画しているうえ、全日本空輸が世界の航空各社に先駆けて五十機の大量購入を決めるなどのニュースが注目を集める。 しかしボーイングそのものは、昨年発覚した防衛部門をめぐる不祥事をきっかけにしてモラール低下など社内の膿が噴き出している。世界の航空業界を二分する欧州のエアバスにも年間納入数で差をつけられた。経営再建までには当面、茨の道が続くというほかない。 表面上、ボーイングの状態は回復しているようにも見える。四―六月期決算はアナリスト予想の平均値を上回る好業績。本業よりも部門売却などのリストラ効果が大きいとはいえ、前年同期の一億九千二百万ドルの純損失から一転して六億七百万ドルの純利益となり、一株利益の年間見通しも上方修正された。不祥事で昨年十二月に退任したフィル・コンディット会長兼CEO(最高経営責任者)の後を継いだハリー・ストーンサイファー社長兼CEOはこれで2四半期続けて好業績を叩きだし、株価を就任時の三十八ドルから五十ドルまで押し上げた。

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