EU新加盟国が陥る“液状化現象”

執筆者:北村隼郎 2004年9月号
タグ: ロシア
エリア: ヨーロッパ

通貨ユーロの導入を目指すさらなる改革を前に、国民の不満を掬い上げる“アンチEU政党”が躍進する事態も起き始めている。[ワルシャワ発]中欧諸国で、政治の液状化現象が起きている。今年五月一日、欧州連合(EU)加盟という形で「欧州回帰」を果たし、歓喜に沸いたばかりの中欧諸国。だが、ポーランドやチェコでは、EU加盟実現に尽力した首相が逆に人気を落として退陣に追い込まれ、過激な主張を掲げる大衆迎合政党が勢いを増している。低コストの生産基地として今や日米欧企業の欧州戦略上かつてなかったほど重要な地域になった中欧諸国で今何が起きているのか。

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