韓国次期大統領を狙う「李明博ソウル市長」の実力

執筆者:黒田勝弘 2004年9月号
カテゴリ: 国際
エリア: 朝鮮半島

「サラリーマン神話」の体現者、李明博ソウル市長。政治歴は浅いものの、その手腕で有力な「ポスト盧武鉉」候補と目されている。[ソウル発]「ヨン様の国」のソウルで今、都市大改造が進行中だ。コンクリートの道路と高層ビル、高架道路、それに車の洪水……砂漠のようだったソウルの中心街に、来年の秋には水鳥が遊ぶ緑のせせらぎが誕生していることだろう。 一千万都市のど真ん中で、コンクリートの道路をひっぱがして川を復元する工事が行なわれているのだ。「清渓川復元事業」――全長は約六キロだが、世界の都市の歴史でも珍しいプロジェクトである。総工費三千六百億ウォン(約三百五十億円)、工期約二年三カ月。工事はすでに一年が過ぎ、ソウル市民の期待は膨らむ一方だ。 この一年、ソウルを訪れなかった人は、ソウル都心の変化に驚くかもしれない。すでに新たな風景が生まれているのだ。これまで車だけが往来する、あるいは時に反政府デモが雲集する殺風景なコンクリートだけの広場だったソウル市庁前が、今や緑の芝生に変身しているのだ。ランチタイムにはこの芝生の広場にサラリーマンやOLたちが憩い、ウイークエンドは子供連れの市民でにぎわっている。 そういえばソウルの都心から陸橋が消え、横断歩道が増えた。殺人的な疾走ぶりで国際的にも悪名高かったドライバーたちは不平を言っているが、歩行者は大喜びだ。

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執筆者プロフィール
黒田勝弘 産経新聞ソウル駐在客員論説委員。1941年生れ。共同通信ソウル支局長、産経新聞ソウル支局長兼論説委員を経て現職。2005年度には日本記者クラブ賞、菊池寛賞を受賞。在韓30年。日本を代表するコリア・ウォッチャーで、韓国マスコミにも登場し意見を述べている。『“日本離れ”できない韓国』(文春新書)、『ソウル発 これが韓国主義』(阪急コミュニケーションズ)など著書多数。
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