ギフォーズ下院議員銃撃事件と党派対立

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年1月11日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 今月8日、アリゾナ州トゥーソンで大型スーパーマーケットの敷地で開催されていた民主党のガブリエル・ギフォーズ下院議員の政治集会で、ジャレッド・ロフナー容疑者が同議員らに向け銃を乱射する悲惨な銃撃事件が発生し、米社会に大きな衝撃をもたらしている。同議員のスタッフや連邦地方判事、9歳の少女をはじめとする6名が犠牲となり、至近距離から頭部を銃撃されたギフォーズ議員自身も依然重体であり予断を許さない状態が続いている。

 ギフォーズ議員はアリゾナ州議会議員を経て、2006年中間選挙で比較的保守系有権者の多いアリゾナ州第8区から連邦下院議員に当選し、昨年の中間選挙では元イラク従軍兵士であり、ティーパーティー(茶会党)支援の共和党下院議員候補であるジェシー・ケリーを得票率1.4ポイント差で振り切って三選を果たしたばかりであった。民主党内で保守派・穏健派の下院議員で構成される「ブルー・ドッグ・デモクラッツ」は第111議会では54名いたが、多くが再選に失敗した結果、今月5日に開会した第112議会では26名にまでほぼ半減している。ギフォーズ議員は猛烈な逆風に晒された昨年の中間選挙で再選を果たした「ブルー・ドッグ・デモクラッツ」の一人である。ギフォーズ議員は自らを「元共和党員(former Republican)」と呼んでいた程の民主党穏健派議員である。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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