ジョゼフ・リーバーマンの不出馬表明

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年1月19日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 本日(米国時間18日)、ジョセフ・リーバーマン上院議員が来年11月に行われるコネティカット州選出連邦上院議員選挙に出馬せず、5選を目指さないことが明らかになった。リーバーマンは二大政党では初のユダヤ教徒として2000年大統領選挙ではアル・ゴア民主党大統領候補(当時、副大統領)の副大統領候補に指名され、ジョージ・W.ブッシュ共和党大統領候補、ディック・チェイニー副大統領候補との間で熾烈な大統領選挙キャンペーンを展開した。フロリダ州を巡る再集計作業は最終的に連邦最高裁にまで裁定が持ち込まれ、次期正副大統領が一ヶ月以上も決まらず政権移行プロセスに支障が生じるという、米国政治史でも極めて稀な状況が発生したことを多くの方も記憶していると思う。

 リーバーマンはクリントン夫妻とはエール大学ロースクール時代から懇意であり、ビル・クリントンは大統領時代にリーバーマンに頻繁に夜中にも電話をかけて相談するなど、米議会上院における良き相談相手の一人であった。2004年には自ら民主党大統領候補指名獲得争いにも出馬し、大統領の座にも野心を持っていた。ブッシュ共和党政権が開始したイラク戦争を全面擁護し、コネティカット州選出連邦上院議員選挙を3ヶ月後に控えた2006年8月に行われた民主党予備選挙では、イラク戦争に反対する民主党内のリベラル派勢力の支持を受けた反戦派候補のネッド・ラモントに敗北したが、無所属で出馬して本選挙ではラモンドに勝利して4選を果たした。2007年1月に開会した第110議会からは無所属議員として民主党会派に所属しながら政治活動を展開していた。2008年9月にミネソタ州セントポールで行われた共和党全国大会では、共和党大統領候補であった旧友のジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)を支持する演説を行うなど、常にメディアの注目を浴びる存在感のある政治家の一人であった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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