国際論壇レビュー
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台頭する中国と「2050年の世界」

会田弘継
執筆者:会田弘継 2011年1月20日
カテゴリ: 国際 金融
エリア: 中国・台湾 北米

 台頭する中国とうまくやっていけるのか。昨年は、世界がそんな疑問にぶつかった1年だった。尖閣列島沖の漁船衝突事件での中国の横暴な対応ぶりは、日本人だけでなく世界の人々にショックを与えた。
 そして年明け早々、中国はまた世界を戸惑わせた。
 胡錦濤国家主席の5年ぶりの訪米を前にして北京入りしたゲーツ米国防長官。その長官と胡主席との会談の日にぶつけて、中国軍は次世代ステルス戦闘機「殲20」のテスト飛行を実施した。「殲20」は、昨年末からインターネット上に試作機の画像が流され、長官の訪中を狙ったタイミングでの非公式画像公開か、との憶測が出ていた。 【動画サイト】予想よりも早い「殲20」開発の動きに対し、ゲーツ長官は北京に向かう機中で記者団に懸念を表明していた。
 長官訪中前の英紙「ガーディアン」の報道によれば、中国が第5世代と呼ばれるステルス戦闘機を保有するのを2020年ごろと見ていた米国は予測の変更を迫られているようだ。米国の懸念はこれだけでない。「DF-21D」と呼ばれる対艦弾道ミサイルの開発も早まっている可能性がある。ウィラード米太平洋軍司令官によれば、「空母キラー」と別称される同ミサイルの開発はすでに「初期的な作戦能力」を持つ段階にあるという。このミサイルが配備されると米海軍の空母機動部隊は中国に近寄れなくなる。また、中国は、2020年までに独自で空母を建造することを目指している。 【Chinese jet fighter 'sighting' raises fears over region's military power balance, The Guardian, Jan. 5】

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執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
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