「自己革新」を訴えた一般教書演説

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年1月27日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 米国東部時間25日夜、米議会上下両院合同会議で行われたバラク・オバマ大統領の一般教書演説をインターネットのライブ中継で聴いていたが、米国民に対し「自己革新」の必要性を訴えるオバマの姿が非常に印象的であった。米経済に僅かながら明るい兆しが見え始めてはいるが、依然として雇用情勢は厳しい状態が続いている。そうした中で大局的立場から米国民に対し米国が現在直面している諸課題に果敢に挑戦していく必要性を訴える内容であった。オバマ自身の一般教書演説での言葉を借りるならば、今を我々世代にとっての「スプートニック・モメント(Sputnik Moment)」と時代定義していた。

 米経済は世界で最大規模かつ最も繁栄しているが、自己満足に陥ることなく、中国やインドをはじめとする新興国が台頭して国際経済秩序が大きく変貌する中、変化に適応する際に生じる「痛み」を認めながらも将来を見据えて果敢に挑戦しなければいけない、との訴えが明確に示されていた。僅か2ヶ月半余り前の昨年11月に実施された中間選挙で民主党は歴史的大敗を喫したにもかかわらず、レイムダック会期での各種主要法案の成立や最近の大統領支持率の回復を反映し、オバマの「自信」や「攻めの姿勢」が反映されていたのではないだろうか。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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