韓国海軍の特殊部隊が1月21日、ソマリア沖で海賊に乗っ取られていた韓国のケミカルタンカー「三湖(サムホ)ジュエリー」に突入し、銃撃戦の末に海賊8人を射殺、5人を拘束して人質の解放に成功しました。ソマリア海賊の船舶乗っ取り事件は、身代金支払いによって人質が解放されるケースが一般的です。同船が海賊に乗っ取られたのは1月15日。発生から6日後の強行突入による解決はやや異例の展開でしたが、人質に日本人が含まれていなかったこともあり、この強行突入は日本ではほとんど報道されませんでした。
しかし、私たちは、日本の海上自衛隊が海賊対策のために今もソマリア沖に派遣されていることを、時には思い出す必要があると思います。新聞記者の私が言うのも自己矛盾かもしれませんが、日本の政治メディアの政局報道ばかり見ていると、世界の動きが分からなくなる恐れがあると思います。韓国軍の突入劇は、諸外国で大きく報道されたのです。
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