「エジプト騒乱」北朝鮮への影響

執筆者:平井久志 2011年2月6日
エリア: 中東 アジア

 本サイトの「動き出した米主導の『対北対話路線』」に併用された北朝鮮の金正日総書記とエジプトの通信会社大手「オラスコム・テレコム」のサウィリス会長との会談の記念写真は、大変興味深いものであった。

 金正日総書記の記念写真で、本人が中央にいないのは大変珍しい。写真は金総書記の義弟の張成沢党行政部長と3人だが、サウィリス会長が真ん中に陣取って、会長は右手で張部長の左手と腕を組み、左手は金総書記の右手を握っている。通常、金総書記の記念写真は金総書記がイニシアチブを取っているが、この写真はサウィリス会長のイニシアチブが感じられる。金総書記の左手を握っていれば、健康状態もかなり分かり、もっと興味深かったと思ったりした。

カテゴリ: 社会 IT・メディア 政治
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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