中東のデモと中国の反応について

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2011年2月18日

エジプトなどでの民主化要求デモを発端とする政治的変化について、中国でどのような反応が見られるのか、しばらく観察してみました。中国でインターネットの検閲などが厳しくなった、中国政府がピリピリしている、といった情報を報じるメディアもありましたが、実態は微妙なようです。

まず、人気サイトや掲示板などで「ムバラク」「エジプト」「デモ」などのキーワードを入れてみますと、ほとんどのニュースや議論を見付けることができますが、一部のサイトで検索がうまくいかないケースもありました。

エジプトなどの政権交代の動きについて、中国の官製メディアは比較的慎重に必要なことだけを淡々と報じていますが、長期政権による腐敗といった背景をあまり強調しないように努めているとも見受けられます。

一方、掲示板などの議論はいたって普通に行われています。笑ってしまったのが、新華社で「中東各國」で民主化要求というニュースが報じられたのについて、「『東』と『各』の二字を取り外してしまいたい」という意見。ほかにも、「次は中国だ」「アラブの人たちに学習したい」「中国で震え上がっている人たちもいる」といった意見が、ずらっと並んでいました。これらは特段削除された様子もありません。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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