米インテリジェンス・コミュニティの老人ホーム

春名幹男
執筆者:春名幹男 2011年3月6日
カテゴリ: 外交・安全保障 国際

 先週初めまでワシントンに行ってきた。昔、国務省情報調査局(INR)にいた古い友人を郊外の老人ホームに訪ねた。昨年日本人の奥さんを亡くし、元気がなかったが、私の顔を見て「古き良き時代だった」と涙を流した。
 あまり会話にならなかったが、彼は一つ気になることを口にした。その老人ホームについて「インテリジェンス・コミュニティの施設でね」と言ったのである。やはり米国のインテリジェンス・コミュニティは最後まで面倒見がいいなと感心しただけで、詳しいことは調べなかった。この老人ホーム、メリーランド州シルバースプリングにあり、医者や看護師が待機していて設備が良く親切で、元スパイの終の棲家という感じは特にしなかった。
 だが一つ、ある疑問が浮かんだ。彼は自分をINR所属と言っていたけど、INRの日本駐在なんていうのはちょっとおかしい。本当は、米中央情報局(CIA)要員だったかもしれない。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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