総勢数千人にスパイ機も動員する米国対日支援の狙い

春名幹男
執筆者:春名幹男 2011年3月21日
エリア: 北米

 東日本大震災と福島第1原発事故に対する米軍の支援作戦「トモダチ」。史上最大の規模に達した。だが、米側は日本側の神経を逆なでしないよう、日本側の同意を得ながら進める、という極めて慎重な対応姿勢を示している。

 地震発生直後には、東北沖の原子力空母ロナルド・レーガンを拠点に自衛隊機が被災地に展開するという初めての協力作戦が実現した。さらに、沖縄の海兵隊約750人が人道支援に配備され、さらに数千人が海上で命令待ちの状況に置かれている。また、福島原発事故では、放射能・災害対応のため太平洋軍司令部の約450人の部隊が出動準備を終え、先遣隊からの報告待ちの状況。

 原発事故に関連するインテリジェンス面では、無人偵察機グローバルホーク2機と「スパイ機」として知られるU2が既に飛来している。グローバルホークはグアムのアンダーセン米空軍基地配備のブロック30Iという型で、地上の広角イメージを撮影する能力を持つ「統合センサー強化装置」(EISS)を装備している。アフガニスタンやパキスタンでテロ組織に対して出撃している米軍の無人偵察機プレデターとは違い、グローバルホークはミサイルなどの武器を装備していない。U2は北朝鮮偵察用に在韓米空軍、烏山空軍基地に配備されており、光学カメラなどを装備している。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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