安全保障環境が緊張すると自衛隊の印象は良くなる

2011年4月6日

 わが国の防衛白書には、3年毎に行われる「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」の結果が載せられている。そこには自衛隊に対する国民の印象が示されている。普通の国では、自国の主権・国益・国民の生命財産を護る国軍が国民に認知されているのが当然で、また命がけで自分たちを護ってくれる国軍に対しては尊敬が先に立つのが普通であって、印象を調査するなど例を見ない。

 この調査で、国民の90%が「自衛隊によい印象を持っている」という結果となれば防衛省も満足なのだろうが、未だ一度も満足したことはない。平成18年2月の84.9%が最高であった。調査結果に対する防衛省の一喜一憂は、自衛隊が「税金泥棒」呼ばわりされていた時代に遡る。この時代の自衛官は、国民の視線を気にしながら、国民が自衛隊に好意を抱いてくれるよう頑張っていた。好印象が高まる数字が出ると、自衛官は何故か嬉しい気持ちになったようだ。

 今もってその数値を気にしている。しかしながら、こんなことに精力を注ぐのはどうも悲しい。自衛隊が海外のPKO任務に就き、また大震災の災害派遣に全力投球して国民に高い評価を得ているのだから、もう普通の国の普通の軍隊であってよい筈である。

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