民主党新全国委員長とオバマ再選戦略

執筆者:足立正彦 2011年4月7日
エリア: 北米

 1月17日のコラム「次期共和党全国委員会(RNC)委員長の課題」で、RNC新委員長に選出されたラインス・プリーバスを取り上げた。一方の民主党は、前ヴァージニア州知事のティム・ケイン民主党全国委員会(DNC)委員長に対し、ヴァージニア州連邦上院議員選挙への出馬を要請する声が高まっていた。今年2月、現職のジム・ウェブ上院議員(民主党)が、来年11月に実施される同選挙での再選を目指さない意向を表明していたためだ。

 ケインDNC委員長は一昨日、同選挙への出馬を決意してDNC委員長職を正式に辞すると表明し、オバマはケインの後任にデビー・ワッサーマンシュルツ下院議員(民主党―フロリダ州選出)を指名した。新DNC委員長の任命はオバマが2012年大統領選挙再選を正式に表明した翌日に行われた点でも象徴的であり、米国政治が大統領選挙キャンペーン・モードに突入したことを改めて示した。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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