民主党新全国委員長とオバマ再選戦略

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年4月7日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 1月17日のコラム「次期共和党全国委員会(RNC)委員長の課題」で、RNC新委員長に選出されたラインス・プリーバスを取り上げた。一方の民主党は、前ヴァージニア州知事のティム・ケイン民主党全国委員会(DNC)委員長に対し、ヴァージニア州連邦上院議員選挙への出馬を要請する声が高まっていた。今年2月、現職のジム・ウェブ上院議員(民主党)が、来年11月に実施される同選挙での再選を目指さない意向を表明していたためだ。

 ケインDNC委員長は一昨日、同選挙への出馬を決意してDNC委員長職を正式に辞すると表明し、オバマはケインの後任にデビー・ワッサーマンシュルツ下院議員(民主党―フロリダ州選出)を指名した。新DNC委員長の任命はオバマが2012年大統領選挙再選を正式に表明した翌日に行われた点でも象徴的であり、米国政治が大統領選挙キャンペーン・モードに突入したことを改めて示した。

 2009年11月に行われたヴァージニア州の知事選挙では民主党候補が敗北し、また、昨年11月の中間選挙でも同州連邦下院議員選挙で共和党候補が現職民主党下院議員に相次いで勝利するなど、同州における共和党の党勢拡大は目覚ましいものがあった。同州上院議員選挙にかつて州知事を務めていたケインを民主党候補として擁立し、ウェブの議席を維持するとともに、2008年大統領選挙に続きオバマがヴァージニアで勝利することにつなげなければいけないとのオバマ陣営の再選戦略が見え隠れしている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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