ビンラディンの死と米大統領選挙の行方

執筆者:渡部恒雄 2011年5月12日
エリア: 北米 中東

 5月1日、オバマ大統領は2001年9月11日の米国への同時多発テロを首謀した国際テロ組織アルカイーダの指導者オサマ・ビンラディンを殺害したと発表した。パキスタン北部のアボタバードにある潜伏先で米海軍の特殊部隊SEALSの銃撃により死亡した模様だ。この作戦の遂行はオバマ大統領の決断の要素が大きいことが報じられ、5月2日から6日までの主要世論調査の平均(Real Clear Politics)で支持率が51.6%で不支持率が42.3%と支持を伸ばした。発表前の4月29日には支持率が45.9%で不支持率が48.9%と不支持が支持を上回っていた。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席研究員。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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