告発サイトでの米外交の機密情報の流出の波紋が広がっている。1月18日付本欄でも報告したように、暴露された情報は、概ねそうではないかとみられてきた事象を裏づける内容にとどまり、驚きは少ないが、当該国の対米関係や国内政治に及ぼすインパクトは決して小さくない。
4月5日、エクアドルのコレア大統領は、ホジス米大使を「ペルソナノングラタ」とし追放した。大統領が汚職を承知の上で警察長官を任命した旨の公電が暴露されたのを受けての処分であった。反米のベネズエラ、ボリビアがとうに米大使を追放し、米大使不在が続くなかで、同じ急進派政権のエクアドルは、アンデス特恵貿易の恩恵享受などアメリカとの関係を維持してきた。だが対抗措置として米国政府も駐米エクアドル大使を追放し、エクアドルは米市場への特恵のアクセスを失うことになった。
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