ストロスカーンの「存在の耐えられない軽さ」

国末憲人
執筆者:国末憲人 2011年5月29日
エリア: ヨーロッパ
ニューヨークの警察署を出るストロスカーン氏(c)AFP=時事
ニューヨークの警察署を出るストロスカーン氏(c)AFP=時事

 何せ、逮捕されたのは国際通貨基金(IMF)のトップである。財政危機への対策で世界を飛び回り、母国フランスの次期大統領の最有力候補とも目されていた人物だ。しかも、容疑は最も破廉恥な「強姦未遂」。状況から見ると、まさに「青天の霹靂」だった。  一方で「やっぱり」と思った人も少なくないだろう。政治家としての評判の反面、女性を巡るトラブルがいつも付きまとっていた。事件になりかけたスキャンダルは数知れない。「いつかは足をすくわれるだろう」との認識は、母国の記者たちの間で半ば共有されていた。

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執筆者プロフィール
国末憲人 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員を経て、現在はGLOBE編集長、青山学院大学仏文科非常勤講師。著書に『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)など。
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