中国政府も「教育」しきれなかった「酒乱船長」後日談

執筆者:藤田洋毅 2011年6月8日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中国・台湾 日本

昨年9月に尖閣諸島周辺で起こった海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件。当時、船長は不起訴(起訴猶予)となり凱旋帰国したが、4月に那覇検察審査会は「起訴相当」と議決。一方、船長は5月に香港紙の取材に対し、「巡視船が突然ぶつかってきた」と“爆弾証言”した。事件の真相とその後の経緯を改めて振り返る。

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「仕方ない。早速、煙草代を差し入れさせましたよ」――中国国務院(中央政府)の中堅幹部は、呆れ果てた口調で打ち明けた。昨年9月7日、海上保安庁の巡視船に衝突し翌8日未明に逮捕された中国漁船の詹其雄・船長は、既に伝えたように「習慣性酒精中毒(アルコール中毒)」であるばかりか【尖閣問題“燎原の火”を点けた「酒乱船長」の暴走】、実は1日5箱(100本)吸う、重度の「尼古丁中毒(ニコチン中毒)」でもあった。
 逮捕当日の8日午後、東京の大使館と福岡総領事館から現地入りした中国の大使館員らに、船長は「煙草を吸いたい」と訴えた。沖縄県警八重山署に身柄を移された船長は「署の規定で取り調べ中は午前と午後に1本ずつ、土日は1本も吸えないと言われ、いらだっていた」ため、大使館員は、署員に現金を手渡し、煙草購入を依頼したという。

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