「リック・ペリー待望論」の背景にある「雇用創出への期待」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年6月27日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 マイク・ハッカビー前アーカンソー州知事やミッチ・ダニエルズ・インディアナ州知事が出馬を見送ったことで共和党大統領候補指名獲得を目指す候補の顔ぶれもある程度出揃い、今月13日には主要候補ら7人による共和党大統領候補討論会もニューハンプシャー州マンチェスターで行われた。だが、各種世論調査で現在の共和党大統領候補の顔ぶれには満足できないとの回答が半数近くに達し、Washington Post/Pew Research Centerの最新の共同世論調査でも、共和党員及び共和党系有権者の37%が現在の候補の選択肢には不満との回答結果が明らかになった。こうした中、共和党活動家の間からは他の有力政治家を担ごうとする動きが出てきている。その一人がテキサス州知事のリック・ペリーである。

 ペリー自身は共和党大統領候補選出プロセスへの出馬を繰り返し否定し続けていた。ところが、先月27日、従来までの立場を突如変更し、出馬を検討している事実を記者らに公式に明らかにした。ハッカビーやミシシッピー州知事のヘイリー・バーバーが不出馬を表明し、共和党大統領候補指名獲得争いに出馬表明した候補の中で南部を基盤とする候補はロン・ポール下院議員(テキサス州第14区)とニュート・ギングリッチ元下院議長(ジョージア州第6区)の二人だけであることもペリーが出馬を検討し始めている理由の一つではないかと考えられる。ギングリッチの場合、選対本部幹部らが一斉に辞任して選挙キャンペーン態勢は深刻な事態に陥っている。ギングリッチ陣営の選対本部長に就任していたロブ・ジョンソンとニューハンプシャー州の選挙キャンペーンを担当していた政治ストラテジストのデヴィッド・カーニーも辞任した。二人が昨年のテキサス州知事選挙でペリーの三選に貢献するなど長年にわたり支援してきたペリーの側近であることも、共和党大統領候補指名獲得争いにペリーが出馬するのではないかとの憶測を膨らませている一因である。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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