蔡英文訪日の夜に

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2011年10月4日

台湾の民進党の総統候補、蔡英文が3日に来日し、都内のホテルで講演会を開いた。蔡訪日の内容は別の機会に原稿にしたいと思うが、応援弁士の顔ぶれと発言が面白かった。

元タイ大使の岡崎久彦が最初に壇上に上がり、「私の尊敬する牛場元駐米大使がかつて生きている間に二つ見たいものがあるとおっしゃっていた。一つはベルリンの壁崩壊。もう一つは台湾の独立です。私も、台湾の独立を生きているうちに見てみたい」と話すと、民進党支持者で埋まった会場が沸いた。

次に評論家の櫻井よしこが話したが、さすがにしゃべりが抜群にうまい。「同じ女性の蔡さんが、本当に馬英九さんに勝ってほしい、国民党に勝ってほしいと思います。私が台湾人なら全身全霊をもって蔡英文さんの選挙を応援したい」と話すと、会場からはさらに大きな歓声が上がった。

次は国会議員の山谷えり子で、「震災での台湾からの巨額の義援金について、日本人は本当に感謝しています。八~九割の方が台湾の素晴らしさを再認識しました。民進党はいち早く義援金を呼びかけて下さった。蔡さんには頑張っていただきたい」と、巧みに義援金の話に触れて締めくくった。

 かつて日本の保守派と台湾の国民党は非常に仲が良かったが、この10年で状況は変わったようだ。保守派→民進党支持、リベラル派→やっぱり民進党支持、という風になってきている。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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