プーチン次期大統領の最初の訪問国は?

執筆者:名越健郎 2011年10月29日
エリア: ヨーロッパ

 来年3月のロシア大統領選で当選確実なプーチン首相が、5月の就任後に最初に訪れる国が日本になる可能性が出ている。ロシア側は既に、訪日準備に着手しているとの情報もある。

 プーチン氏が訪日するとすれば、最大の目的はエネルギー協力の拡大だろう。ロシア政府は3月11日の東日本大震災から10日後、福島第1原発事故で日本のエネルギー需給が逼迫することから、①サハリン産液化天然ガス(LNG)の対日輸出拡大②石油・石炭輸出の拡大③東シベリアのコビクタ、チャヤンダ両ガス田開発への日本企業参加④サハ共和国のエリガ炭田開発への日本企業参加-など包括的なエネルギー協力策を日本側に提案した。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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