10月29日、中国の温家宝首相はタイのインラック首相に電話し、洪水対策での尽力を慰労すると同時に、メコン川で発生した中国人船員殺害事件に関して、タイ側の厳正な捜査と犯人の厳重処罰を求め、メコン川の安全航行を確保するための共同機構を中国・タイ・ラオス・ミャンマーの4カ国で立ち上げるべく提案したとのことだ。
インラック首相にとって焦眉の急は洪水対策であり、温首相にどのように応えたのかは不明だ。だがメコン川の安全航行問題は、南進する中国だけでなく東南アジア諸国の今後の対中スタンスに大きな影響を与えかねない。
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