狭まるシリア包囲網

執筆者:畑中美樹 2011年11月26日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 中東

 トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン首相とアブドゥラ・ギュル大統領が、相次いでシリアのバシャール・アサド大統領に退陣を求めている。

 まずエルドアン首相は、テレビ演説で「アサド大統領は、シリア国民のため、地域のため、シリアのためにさらなる流血の事態の起きる前に退陣すべきである。アサド大統領は死ぬまで戦うと言っているが、自国民に対して戦う人物は英雄とは言えず臆病者である。 死ぬまで戦った人物の最後を見たいのならば、ヒットラーやムッソリーニ、チャウシェスクを見れば良い。 歴史上の人物から学べないならば、最近のカダフィ大佐の死の運命から学ぶべきである。 トルコはシリアの内政に干渉する意図は持たないが、910kmもの国境線を持つ国家の出来事に何事もないように無関心ではいられない」と述べ、即時退陣を求めた。

 さらにギュル大統領も、11月22日付の英国のガーディアン紙で、「シリアは行き詰っており、変化は不可避である。しかし、我々は変化を起す正しい道が外国の介入によるものとは考えない。アサド大統領は、今になって改革に言及しても手遅れである。率直に言って、我々は最早アサド大統領を信頼していない」と語っている。

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執筆者プロフィール
畑中美樹 1950年東京都生れ。慶應義塾大学経済学部卒業。富士銀行、中東経済研究所、国際経済研究所、国際開発センター エネルギー・環境室長などを経て現職。中東・北アフリカ地域で豊富な人的ネットワークを有する。著書に『石油地政学――中東とアメリカ』(中公新書ラクレ)、『オイルマネー』(講談社現代新書)、『中東湾岸ビジネス最新事情』(同友館)などがある。
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