ソフト、ハード両パワーで南進を続ける中国

樋泉克夫
執筆者:樋泉克夫 2011年12月12日
エリア: 中国・台湾

 過般のASEAN首脳会議以降、ワシントンがアジア重視路線を打ち出し、ミャンマー政権が従来の親北京路線からの転換とも思われる動きを見せ、さらにクリントン米国務長官がミャンマーを訪問し反軍事政権=民主化の象徴的存在でもあるアウンサン・スー・チー女史と抱き合ってみせるなど、中国の南進に対する警戒感が顕著になりつつあるようだ。こういった情況を「中国の興隆、米国の衰退」ではなく、「米国諸同盟の興隆」と看做す向きもあるようだが、それは希望的観測に過ぎないとしかいいようはない。じつは「米国諸同盟の興隆」に関係なく、ソフト、ハードの両パワーによる北京の南進は続く。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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