自衛隊が派遣される南スーダンは危ないか?

白戸圭一
執筆者:白戸圭一 2011年12月14日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: アフリカ

 国連平和維持活動(PKO)のために陸上自衛隊が派遣される南スーダン共和国は危ないのか、危なくないのか。イラクに自衛隊を派遣する時にも、こうした「派遣先は危ないのか、危なくないのか」式の議論があった。古くは90年代初頭、日本政府が初めて自衛隊をカンボジアに派遣する時もそうだった。

 南スーダンでは今月5日、武装集団が同国東部ジョングレイ州の村を襲撃し、少なくとも40人が死亡した。同州では8月にも約600人が死亡する武力衝突があった。
南スーダンと北隣のスーダン共和国が領有を争うアビエイ地区では、スーダン政府軍による軍事占領が続いている。さらに最近、スーダン西部ダルフールで内戦を続けてきた反政府武装勢力が、スーダンのバシル体制に不満を持つ南部の反政府勢力と同盟を結び、紛争がスーダン南部の青ナイル州などに拡散している。スーダン政府は「南スーダン政府が裏で反政府勢力の糸を引いている」と怒っており、両国関係は緊張している。
いずれの戦闘も軍事的衝突も陸自の活動予定地域である南スーダンの首都ジュバから離れてはいるが、南スーダンの情勢が不安定であることは間違いない。強盗団など犯罪組織との接触という点まで勘案すれば、「絶対」に安全だとは到底言えない。

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執筆者プロフィール
白戸圭一
白戸圭一 三井物産戦略研究所国際情報部 中東・アフリカ室主席研究員。京都大学大学院客員准教授。1970年埼玉県生れ。95年立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。同年毎日新聞社入社。鹿児島支局、福岡総局、外信部を経て、2004年から08年までヨハネスブルク特派員。ワシントン特派員を最後に2014年3月末で退社。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞)、共著に『新生南アフリカと日本』『南アフリカと民主化』(ともに勁草書房)など。
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