経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと(44)

「ドラクマ復活」とユーロの安定

田中直毅
執筆者:田中直毅 2012年1月10日
エリア: ヨーロッパ

 2012年の年明けの欧州金融情勢は、昨年11月ころと比較すれば平静であったといえる。最大の要因は旧臘ECB(欧州中銀)がユーロ加盟国の銀行に対して、上限なしの3年間の資金融資を決めたからだ。長期にわたる低利融資の稼動はLTROs(long-term refinancing operations)と呼ばれ、このLTROsのもとでは、それ以前には銀行がまったくといってよいほど応ずることのできなかった国債の借り換えにもそれなりに対応できることになる。このためイタリアの10年もの国債の利回りも、年明けは6.9%を下回ることになった。1月中旬に予定されるイタリア国債の多額の借り換えも、とりあえずは大きな破綻はないだろう。

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執筆者プロフィール
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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