台湾選挙現地報告1

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2012年1月12日

台湾では14日、総統選挙と立法院(国会)選挙のダブル選挙が行なわれます。私も昨日から台湾に「観選」(選挙観察)に来ています。馬英九政権4年間への審判が下されるまであと3日、投票日も含め、選挙の最終盤の模様を毎日報告させてもらおうと思います。

総統選の情勢は、もちろん国民党は馬英九が勝つ、民進党は蔡英文が勝つと言いますが、なかなか容易にどっちが勝つとは言い切れない接戦になっていることは確かで、57%、700万票を獲得した2008年の馬の輝きは色あせて、民進党の復調がはっきりと見て取れます。

立法委員は、113議席のうち、2008年には81議席を獲得した国民党は大幅に議席を減らすことは確実ですが、過半数の57議席を辛うじて上回る60議席前後には達しそうな情勢です。民進党は、2008年の27議席から、45議席前後には乗せてきそうな勢いです。

11日までに、色々な人が総統選に対して旗色を鮮明にしました。

経済界は馬英九一辺倒です。エバーグリーン、鴻海、台プラ、裕隆、遠東、東元電機、潤泰、味全など、台湾経済そのものと言っていい企業たちがすべて馬支持です。もともと経済界は国民党に近いとはいえ、ここまでそろって支持を明らかにするのは、過去にあまり例がないような気がします。馬が総統でないと、中台関係が壊れてしまい、台湾経済がダメになるという論理です。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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