台湾選挙現地報告2

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2012年1月13日

台湾の総統選挙は、投票率が8割に達します。これってすごいことですよね。日本は30%~40%ぐらいでしょうか。台湾の人々にとって選挙の持つ意味の大きさ、深刻さは日本人の比ではなく、それだけ自分の問題としてとらえているのですね。

台湾での投票は、戸籍地で行います。投票日は土曜日ですが、水曜日ぐらいからもう会社を休んで故郷に帰ろうという人々が増え始めます。昨日、午後に台中から台北に戻ってくる新幹線も本当に混み合っていました。道路も大渋滞。社会全体がそわそわして、仕事どころじゃなくなっていて、まさに選挙民族大移動です。

台湾内だけではなく、海外からも何十万人が投票のためにわざわざ台湾に戻ってきます。特に中国からは20万人と言われる台湾ビジネスマンとその家族が投票に来ており、その票の行方も選挙結果を左右する要素として注目されています。

食事時に台湾人の会話を盗み聞きしていると、おばさんたちがこんなことを言っていました。

「うちの子供、『首投族(投票が初めての人々)』で今年が最初の投票なんだけど、投票に行きたくないって言っているのよ」

「うちの娘もそう、休みなんだからって海外に旅行に行きたがるの」

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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