台湾選挙を中国人はどう見たか

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2012年1月22日

 今回の台湾総統選挙で面白かったのが、中国の民衆の反応でした。中国では、今回の台湾選挙はフェニックステレビなどでリアルタイムで報道され、中国政府もあまり制限はつけませんでした。台湾の選挙がこれほど自由に、客観的に中国で報じられたのは歴史的にも初めてのことで、中国の民衆は熱狂的と言えるほどに台湾選挙へのリアクションを示しました。

そのリアクションが表現されたのが、微博(中国版ツイッター)です。出色だったのが、「在中国看台湾選挙、就像太監AV)」です。訳しますと、「中国で選挙を見ることは、男性機能を失った宦官である太監がアダルトビデオを見ているようなものだ」ということで、大変うまいことを言うなと思いました。

この言葉は、現体制への強烈な皮肉で、かなりのところで引用、転送されましたね。

中国人の台湾選挙への見方は非常に肯定的で、ほかにいくつか言葉を拾ってみますと、

「台湾選挙はいままで見たなかで最も面白いドラマだった。1800万人が主演で、選択が正しくても間違っていても、全力で演じている。こちらは13億人がいるが、長い間、衣装を着ているだけで、演じたことはない」

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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