自衛隊の憲法上の根拠と迷走:田中防衛相答弁は間違いではない

2012年2月13日

 田中直紀防衛大臣の「素人ぶり」が連日話題になっている。2月2日の衆議院予算委員会でも、「自衛隊が合憲とされる根拠」に関する自民党石破茂衆議院議員の質問に対し、役所の用意した資料に従って憲法第9条第1項と答弁した。石破氏は、そうではなく、世に言う「芦田修正」によって自衛隊が正当化されると論じ、田中大臣は、あっさり不勉強を認めた。5日付の朝日新聞は、主筆の署名記事で、「芦田修正という最も基本的な事実」も知らない大臣の無能を批判した。

 憲法第9条は、第1項において、「国権の発動たる戦争と、武力の行使又は武力による威嚇は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」とし、第2項で、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」としている。

 自衛隊が合憲であるという意味では、「国際紛争を解決する手段としては」というところが最大のポイントで、ここから、「他国から攻撃された場合の自衛権は(国権の発動でも国際紛争でもないので)国家固有の権利として否定されず、その手段としての実力組織(自衛隊)の保有も認められる。」というのが、政府が一貫して採ってきた解釈だ。

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