「想定津波」の数値を改竄した「大飯原発ストレステスト」の嘘八百

執筆者:塩谷喜雄 2012年2月14日
エリア: 日本
意見聴取会では継続審議を求める意見も出たが(c)時事
意見聴取会では継続審議を求める意見も出たが(c)時事

 経済産業省の原子力安全・保安院が再稼働にゴーサインを出そうとしている関西電力・大飯原発3、4号機について、安全性の根拠とされる「ストレステスト」の中身に、数値の改竄と偽造という重大な疑惑がみつかった。津波への安全性が最大の焦点であるストレステストで、全ての推定や計算の基準になる数字、設計段階で想定していた最大の津波高さを1.86メートルから2.85メートルへと、関電は1メートルも水増し・改竄していたのだ。虚偽を承知で、結果を妥当と言い募る保安院も、「合作」の共同責任を強く疑われる。もともとお手盛り満載のストレステストに、でっち上げが加わり、再稼働に向けた茶番劇の非科学的インチキぶりは極まった。  関電は大飯原発だけでなく、高浜原発1号機のストレステストでも、同様の改竄をしている。設計上の想定津波高さ1.3メートルを2.6メートルへと、2倍も水増ししている。ミスではなく、明らかな意図をもった改竄であることは間違いない。

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執筆者プロフィール
塩谷喜雄 科学ジャーナリスト。1946年生れ。東北大学理学部卒業後、71年日本経済新聞社入社。科学技術部次長などを経て、97年より論説委員。コラム「春秋」「中外時評」などを担当した。2010年9月退社。
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