プーチン神話を崩すカリスマブロガー・ナバリヌィ

名越健郎
執筆者:名越健郎 2012年2月15日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: ロシア

 3月4日のロシア大統領選挙を前に、反プーチン運動の新しいヒーローとなった弁護士でカリスマブロガーのアレクセイ・ナバリヌィ(35)とベストセラー作家のボリス・アクーニンの対話がネット上で公開され、話題になっている。(http://www.koshcheev.ru/2012/01/03/akunin-navalny-1/)

 アクーニンが聞き役に回り、ナバリヌィが激烈なプーチン批判を展開、すぐれた扇動・宣伝能力を示した。ロシアのネット利用者は推定5000万人で、欧州最大のネット大国。愚民化した公式メディアとは全く異なる言論がロシアに存在することを示した。

 昨年末に行われた対話は難解なロシア語だが、ナバリヌィはこの中で、「プーチンの12年間の統治は民衆の支持を基盤にしている。だが、彼は既にそれを浪費した」とし、「反汚職キャンペーンをやるといって、ローテンベルクやカバルチュクらプーチン周辺の億万長者を有罪にできるはずがない。プーチンや億万長者の友人の真実、情報機関の将軍の息子たちが国営銀行で働いている事実をシンプルに伝えるだけでいい。『詐欺師と盗人の党』が広がったのは、レトリックの技術ではなく、それが真実だからだ」と強調した。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
名越健郎
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順