韓国の「多文化家庭」の現在

平井久志
執筆者:平井久志 2012年2月26日
カテゴリ: 文化・歴史 国際

 韓国で農村を中心に国際結婚が急増し、農村という、ある意味では韓国の基層部分で「国際化」が進行しています。その中で、韓国に嫁いだベトナム女性が夫に殺されるなどの悲劇が後を絶っていません。最近、ベトナム政府がベトナム女性と韓国男性の国際結婚の条件を厳格化しようとする動きが出ています。

 韓国の国際結婚仲介業協会のハン・ユジン会長は韓国メディアに対して「昨年12月末にホーチミンで地方の各省代表が集まり、50歳以上の韓国男性がベトナム女性と結婚できなくし、韓国男性とベトナム女性の年齢の差が16歳以上の場合は結婚を禁止する問題を協議したと聞いた」と述べました。今年4月にさらに協議を行ない結論を出すとしており、ベトナム側が、ベトナム女性と韓国男性の結婚について規制を強化することになりそうだということのようです。

 同じような規制強化はすでにカンボジアがやっています。カンボジアでは2008年3月に韓国人との国際結婚を禁止しました。そして同年11月に韓国人との結婚を「自由恋愛」なら認めるとし、結婚仲介業者の斡旋を禁じました。韓国人が約1カ月カンボジアに滞在して書類審査や面接を受けるようにし、国際結婚仲介業者による「人身売買」のようなケースを排除するためです。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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