テヘランで:オバマ再選戦略と対イラン武力行使のリスク

足立正彦
執筆者:足立正彦 2012年2月29日
カテゴリ: 国際 金融
エリア: 北米 中東

 3月2日のイラン国会議員選挙を直前にした今月25日から3日間、筆者はテヘランに滞在する機会があった。テヘランの北部にはアルボルズ山脈が聳えており、その美しさは非常に印象的であった(筆者撮影の写真参照)。

 

 だが、今、イラン核開発問題は重大な局面を迎えている。今後、イラン国内の核関連施設に対するイスラエルによる武力行使が行なわれた場合、国際原油価格は高騰し、世界経済にネガティブな影響が及ぶとともに、2012年米国大統領選挙への影響も看過することができなくなると考えられる。

 イランは2006年以降国連安保理で採択されたウラン濃縮活動の停止を求める国連安保理決議を無視し、ウラン濃縮活動は平和目的であると主張して継続している(国連安保理がイランに対しウラン濃縮活動の停止を求める決議は、2006年7月31日以来、これまでに6本採択されている)。アハマディネジャド政権は今月に入ってからイラン中部のナタンズにある地下核関連施設で遠心分離機を6000基から9000基に増設し、また、次世代遠心分離機の開発を完了するなど、核開発プログラムをさらに推進していく姿勢を鮮明にしている。だが、イラン国民の間には核エネルギー技術の確立への圧倒的支持があり、コンセンサスが形成されている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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