インパクトがあったザルダリ大統領のインド初訪問

執筆者:山田剛 2012年4月16日

 「カラチのお坊ちゃま」「ミスター10%(大臣在職中に関連予算の10パーセントを着服していると噂され)」「妻(故ベナジル・ブット元首相)の威を借る素人政治家」――。その経歴や言行、印象からもっぱらネガティブな形容詞が付きまとってきたパキスタンのザルダリ大統領(56)が4月8日、インドを初訪問した。パキスタン大統領の訪印としても2005年のムシャラフ前大統領以来7年ぶりとなった。西部ラジャスタン州アジメールのイスラム教聖者廟を参拝するため、というのが「公式」の目的だったが、ザルダリ氏はニューデリーでシン印首相との首脳会談に臨み、インド側が印パ和平プロセス本格再開の「条件」としているイスラム過激派対策の強化や、印パ二国間の貿易・投資問題など経済協力などについて協議したとみられる。
 わずか半日のインド滞在ではあったが、さまざまなタイミングを計った今回の訪印は、十分なインパクトがあったといえるだろう。

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執筆者プロフィール
山田剛 日本経済研究センター主任研究員。1963年生れ。日本経済新聞社入社後、国際部、商品部などを経て、97年にバーレーン支局長兼テヘラン支局長、2004年にニューデリー支局長。08年から現職。中東・イスラム世界やインド・南アジアの経済・政治を専門とする。著書に『知識ゼロからのインド経済入門』(幻冬舎)などがある。
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