「問責決議」で露呈した自民党の四分五裂

執筆者:野々山英一 2012年4月24日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 野田政権の低空飛行に目を奪われて目立たないが、野党第一党・自民党も迷走している。口では執行部も、ベテランも若手も「早期解散」を叫んでいる。だが本音では奇麗に四分五裂している状態だ。

総裁、幹事長、長老……

 谷垣禎一総裁は、今国会会期末(6月21日)までに衆院解散に持ち込みたい。そうしなければ9月の総裁選で再選の目がないからだ。谷垣氏は、内閣不信任案を可決して衆院解散に追い込むことを基本戦略に置きつつ、野田佳彦首相の出方次第では消費税増税などに協力した上での話し合い解散に応じてもいいという硬軟両様の構えだ。
 一方、谷垣氏を支える立場の石原伸晃幹事長らは少し違う。石原氏は、衆院選が秋以降になった場合、自分が総裁選に出ることも考えている。だから「秋前」の解散に、こだわりはない。
 森喜朗元首相、古賀誠元幹事長、伊吹文明元幹事長らは、消費税増税を早期に実現させ、衆院選は来年夏の任期満了近くでいいという考えだ。与党時代から付き合いのある財務省幹部が足しげく通い「ご説明」している効果が出始めているのだろう。それに加え、選挙は遠い方がいいという本音が長老議員たちにはある。消費税増税の片棒を担げば自分たちにも火の粉がかかる。選挙はしばらく行なわず、ほとぼりが冷めてから……という考えは、選挙基盤が弱い中堅、若手議員も共有している。今選挙をやると橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」の旋風に吹き飛ばされてしまうのを恐れているのだ。

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