エジプト大統領選挙の読み方(1) 主要候補者と支持層

執筆者:池内恵 2012年5月23日

 エジプトで大統領選挙の投票が始まろうとしている。

 第一回投票は5月23・24日で、開票結果は29日に発表され、そこで過半数を得た候補者がいなければ、上位2名による決選投票が6月16・17日に行われる。最終結果は6月21日に発表されることになっている。

http://www.elections.eg/

 筆者はこれに合わせてカイロに来ている。この稿を記しているのは現地時間で投票初日の前夜である。21・22日は投票日前の「静寂期間」として各候補者の公式の選挙活動が禁じられたため、街もメディアも落ち着いている。投票日に学校などが休みになるため、休日前夜の賑わいも伝わってくる。

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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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