労組パワー低下「ウィスコンシンの敗北」に落胆するオバマ陣営

執筆者:足立正彦 2012年6月8日
エリア: 北米

 6月5日に行なわれた中西部ウィスコンシン州における州知事リコール選挙は、現職の共和党州知事スコット・ウォーカーが133万票を獲得し(得票率53.2%)、民主党候補のトム・バレット・ミルウォーキー市長の116万票(同46.3%)を17万票余り引き離して勝利した。今回の州知事リコール選挙での得票率差は6.9ポイントとなり、ティーパーティー(茶会党)運動が全米各地に広がる中、同じ顔ぶれで2010年11月に行なわれた州知事選挙の得票率差5.7ポイント(ウォーカーの得票率52.2%、バレット46.5%)はさらに拡大し、民主党や有力支持基盤である労組関係者に衝撃が走っている。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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