2011年度のインドのGDP成長率は、前年度比6.5%と、常に8-9%の高成長を期待する日本など諸外国やインドのエコノミストたちをやや失望させた。だが、ほぼ同時に発表された各州のデータを見てみると、個性的な州首相(チーフ・ミニスター=県知事に相当)がリーダーシップを発揮する主要州はもちろん、これまで後進州の地位に甘んじていた東部諸州の急成長ぶりが目立っている。外資導入や産業・輸出振興政策で後手に回ることが多い中央政府を尻目に、有力各州は即断即決で大企業に工場用地を提供したり、独自のインフラ整備を進めたりしている。最近は日本企業のインド進出ラッシュを背景に、多くの州が「日系企業専用の工業団地」造成計画を打ち出すなど、放任主義から外資フレンドリーへと政策転換を図っており、日本勢にとっても追い風だ。
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