インドに「地方の時代」の予感

 2011年度のインドのGDP成長率は、前年度比6.5%と、常に8-9%の高成長を期待する日本など諸外国やインドのエコノミストたちをやや失望させた。だが、ほぼ同時に発表された各州のデータを見てみると、個性的な州首相(チーフ・ミニスター=県知事に相当)がリーダーシップを発揮する主要州はもちろん、これまで後進州の地位に甘んじていた東部諸州の急成長ぶりが目立っている。外資導入や産業・輸出振興政策で後手に回ることが多い中央政府を尻目に、有力各州は即断即決で大企業に工場用地を提供したり、独自のインフラ整備を進めたりしている。最近は日本企業のインド進出ラッシュを背景に、多くの州が「日系企業専用の工業団地」造成計画を打ち出すなど、放任主義から外資フレンドリーへと政策転換を図っており、日本勢にとっても追い風だ。

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執筆者プロフィール
山田剛 日本経済研究センター主任研究員。1963年生れ。日本経済新聞社入社後、国際部、商品部などを経て、97年にバーレーン支局長兼テヘラン支局長、2004年にニューデリー支局長。08年から現職。中東・イスラム世界やインド・南アジアの経済・政治を専門とする。著書に『知識ゼロからのインド経済入門』(幻冬舎)などがある。
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