7月8日に見られなくなったウェブ「労働新聞」

平井久志
執筆者:平井久志 2012年7月10日
カテゴリ: 政治 国際 IT・メディア
エリア: 朝鮮半島

 朝鮮労働党機関紙「労働新聞」のウェブサイトが7月8日に突然見ることができなくなった。それまでのアドレスに接続すると、同じく北朝鮮が運営している「ネナラ」(朝鮮語)のサイトに行ってしまい、労働新聞がチェックできない。これまで記事や紙面の更新が午後になることはあったがサイト自体へのアクセスができなくなったことはなかった。

 「労働新聞」のサイトは最近、アクセス数が増加していたという。1つは日本の経済制裁のせいで一時、「労働新聞」の購読が難しくなったこともあり、紙媒体の読者がネットに移った。サイトで見るとPDFで紙面をダウンロードできることもあり、結構使い勝手が良いということが読者にも分かった。記事中の金正日総書記のお言葉などは赤字表示されているので便利な側面もあった。

 しかし、北朝鮮が運営しているだけあって奇妙な点がある。労働新聞のPDFのダウンロードはその日の間しかできない。前日以降のものがダウンロードできないのだ。おかげで、毎日、朝起きると労働新聞のダウンロードが日課になった。不便なのは韓国に行った時で、韓国では労働新聞のサイトは「不適切サイト」ということでアクセスできない。韓国に出張したりする時は、大学生の娘に頭を下げてダウンロードを頼むのだが、娘にとってはどうでもよい作業のために「ああ、あれ忘れた」ということも多い。娘を叱っても過去のものはダウンロードできないから困っていた。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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