北朝鮮「金メダルラッシュ」は張成沢・崔龍海両氏に好材料?

平井久志
執筆者:平井久志 2012年8月1日
エリア: 朝鮮半島

 ロンドン五輪が始まり、日本のメディアは五輪一色という感じです。世界の常識を覆してがんばっているのが北朝鮮です。7月31日午前9時(日本時間)現在、メダル競争で北朝鮮は金3、銅1でなんと世界第4位です。

 北朝鮮が金メダルを取ったのは女子柔道52キロ級のアン・クメ選手、男子重量挙げ56キロ級のオム・ユンチョル選手、同62キロ級のキム・ウングク選手。これに加え、女子重量挙げ48キロ級でリャン・チュンファ選手が銅メダルを取りました。

 北朝鮮の歴代最高記録は1992年のバルセロナ大会での金メダル4個でしたから、もう1個獲得すれば歴代最高に並びます。

 北朝鮮は今回、柔道、重量挙げ、レスリング、射撃、ボクシング、水泳、卓球、女子サッカーなど11種目に56人の選手を送り込みました。伝統的に強い種目に絞り込んで出場したという感じです。

 女子柔道52キロ級で金メダルを取ったアン・クメ選手は4年前の北京五輪でも日本の中村美里選手を破り、銀メダルを取っています。中村選手にとっては「天敵」のような存在で、中村選手は今回もアン選手に苦杯を喫しました。アン選手は、年齢も32歳で今回の五輪が最後のチャンスだったでしょう。1996年のアトランタ五輪で田村亮子選手を破ったケー・スンヒ選手がコーチとして支えたといいます。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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