男子柔道惨敗とスポーツ・インテリジェンス

春名幹男
執筆者:春名幹男 2012年8月5日
カテゴリ: スポーツ 国際
エリア: 日本

 ロンドン五輪前半戦、日本人にとってショックだったのは、男子柔道が五輪史上初めて金メダルなしに終わったことだった。

 柔道が公式競技となったのは48年前の東京五輪。無差別級決勝で神永昭夫がオランダのアントン・ヘーシンクに抑え込まれて負けて以来、柔道の国際化は不可避だった。「ウィンブルドン現象」に似たグローバル化現象と言ってしまえばそれでおしまいだが、世界における日本の存在感が低下したことと関係があり、見過ごせない。

 終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)は軍国主義排除の理由で、「武道禁止令」を出した。しかし、冷戦の深刻化で共産主義に対する日本人の抵抗力を付けるため武道を推奨、「60年安保」の翌年、国際オリンピック委員会(IOC)が柔道を五輪種目に決めた。

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執筆者プロフィール
春名幹男 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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