オバマ勝利は筆者の予想よりも早く確定した。これはオバマ陣営が接戦州をほとんど取りこぼすことなく着実に勝利したからだが、オバマ陣営の選挙戦略が緻密かつ周到に計画されていたことが、選挙後の米国の様々な検証記事からわかった。また、オバマ大統領の勝利演説の高揚感をみると、一時は落選を覚悟するほどの厳しい選挙であったことも実感できる。接戦州でのマージンは、かなりの僅差であり、選挙運動の仕方や全米での大きな流れ次第では、いくらでも違うシナリオは考えられたからである。
選挙全体を通じて効果を上げたオバマ陣営の好材料は、やはりGM、クライスラーを救済したという事実と、その恩恵を受けたミシガン、ウィスコンシン、オハイオで、終始優位に戦いを継続していたことだろう。
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