金正恩が受け継いだ「核とミサイルへの信奉」

平井久志
執筆者:平井久志 2012年12月14日
カテゴリ: 国際 金融

「軍事技術的優位は、もはや帝国主義者の独占物ではなく、敵が原子爆弾で我々を威嚇、恐喝していた時代は永遠に過ぎ去った。今日の荘厳な武力示威がこれを明白に実証するであろう」

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が今年4月15日の金日成(キム・イルソン)主席誕生100周年を祝う閲兵式で行なった演説の一節である。この演説は、本来、4月13日に「光明星3号」の打ち上げに成功した上で行なわれるべきものであった。その上でこの演説を行ない、閲兵式の軍事パレードで長距離弾道ミサイルを誇示してこそ「敵が原子爆弾で我々を威嚇、恐喝していた時代は永遠に過ぎ去った」という言葉が重みを持った。北朝鮮が4月13日に「人工衛星」打ち上げに失敗したことで、金正恩氏のこの言葉が空しく響いた。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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