共同通信社の電話世論調査によると、自民党の完勝に終わった衆院選の結果を「よかった」と評価した人は、わずか33.3%だった。
テレビの情報番組でも「民主党は絶対だめだけど、自民党がこんなに取るとは……」「安倍さん(晋三総裁)には期待なんかしていない」といった、驚きや失望を語る“街の声”があふれていた。
今回の選挙では、世論の皮膚感覚と結果の間に、大きな隔たりができてしまったようだ。だが、このズレは、起きるべくして起きたともいえる。
「多党乱立」の余波
今回の衆院選で自民党の得票率は小選挙区で43.01%、比例代表は27.62%だった。一方、獲得議席は小選挙区が300議席中237議席で79%、比例代表は180議席中57で31.67%。小選挙区の得票率と獲得議席の36ポイント近い乖離が目を引く。
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