2013年の民主主義(下)「政党からこぼれ落ちたもの」の行方

2013年1月3日
カテゴリ: 国際 政治 社会
 渡辺靖氏(左)と宇野重規氏(写真はすべて新潮社)
渡辺靖氏(左)と宇野重規氏(写真はすべて新潮社)

渡辺靖 2009年の総選挙の前に日本を研究しているアメリカの政治学者と話したのですが、「もう日本の政治はよくわからない。もはや政治学ではなく人類学でないと分析できない」と言っていました。もちろんこれは皮肉で、人類学に振られても困りますが(笑)、日本の政治学が政治をきちんと捉えられていないのではないかという印象は私も密かに抱き続けています。そのへんはどうでしょうか。あと、「国民が政治を動かしていく」という話はよく聞きますが、本当にそれは可能なのでしょうか。そんなシステムが機能している国というのはあるのでしょうか。

宇野重規 政治学に対する厳しいお言葉ですね(笑)。政治学を諸学のなかにどう位置づけるかが肝心だと思います。たとえばアメリカだと政治学、ポリティカル・サイエンスは学部における知的トレーニングの1つとして教えられ、その後ロースクールに進んで政治家になる人もいれば、シンクタンクに入って政策をつくるようになる人もいる。つまり政治学というのは一方では科学性を追求するのですが、他方で実務や政策の世界とつながって、トータルで政治を動かしていくところがある。社会のなかでどう活かされるかというのが重要なんですよね。日本の政治学はまだそのあたりの見通しが描けないでいる気がします。

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