第2期オバマ政権「主要人事」と「上院外交委員会」

執筆者:足立正彦 2013年1月15日
タグ: CIA アメリカ
エリア: 北米

 昨年暮れから年初にかけて、バラク・オバマ大統領は今月20日に発足する第2期政権の主要人事を相次いで発表した。本稿では国務長官、国防長官、米中央情報局(CIA)長官といった国家安全保障関連の主要人事に焦点を当てて検証していきたい。

 オバマ大統領は先月21日、退任するヒラリー・クリントン国務長官の後任に、上院外交委員会委員長で、2004年民主党大統領候補のジョン・ケリー上院議員(民主党、マサチューセッツ州)を指名した。また、国防長官を辞任して自宅のあるカリフォルニア州での穏やかな生活を送ることを希望していたレオン・パネッタ氏の後任には、ジョージ・W.ブッシュ前政権のイラク政策を厳しく批判していた共和党穏健派のチャック・ヘーゲル元上院議員(共和党、ネブラスカ州)が今月7日に指名された。また、同日、オバマ大統領は次期CIA長官に、国際テロ組織アルカイダの指導者であったオサマ・ビン・ラディンの殺害作戦や無人機攻撃に深く関わってきたジョン・ブレナン大統領次席顧問(国土安全保障・テロ対策担当)兼大統領補佐官を指名している。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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